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OVERCOME 1(光速?)

これは光速なの…?という感じの話です。
小話のはずが、文章を書くのに慣れていないため無駄に伸びてしまいました。

メジャーな光速の流れにのってみたかったんです。
供給したかったんです。
すみません。

・基本ケンカしてる関係前提
・F目線。Fがウジウジぐるぐるしている
・甘さはない
大丈夫そうでしたら、続きからどうぞ。


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****** ▼ 追記記事 ▼ ******

陽もそろそろ隠れようとしている。
ひとり部屋にこもり、溜息をついた。


今日の俺は、任務のとき普段ではありえないような初歩的なミスを犯してしまった。

任務は、とある研究施設からのデータチップの奪取だった。
そして俺の役割は、遠隔操作による研究施設内の解錠および侵入班の通信による誘導であった。

うっかり準備を怠ってしまった部分があったためか、想定外の事態にすぐ対応できなかったのが敗因だ。施設内での代替侵入ルートを確保できず、慌てているうちに侵入班は退却を余儀なくされた。


他の仕事も立て込んでいたとはいえ、うっかり、だなんて。
ロボットである俺にあるまじき失態だ。


侵入班として現場にいたメタルに、ついさっきまで延々と説教されていたところだ。
自分に過失があることは自分自身よくわかっていて、話の内容も聞こえずぐるぐると悩んでいるうちに、いつの間にか呆れた表情を浮かべたメタルに解放され今に至る。

「…メタルは俺に失望したかもしれないな。」

今日何度めかもわからない溜息をつき、自室の窓の外眺める。
そうして任務の後悔をしていると、遠くから恐ろしい勢いで近づいてくる足音
…嫌な予感。

「よお、フラッシュ。」

いきなりドアの隙間から黄色いツノが生えた。
予感は的中し、いそいでドアを閉めようとしたが、間に合わずいやな笑いを浮かべたクイックに侵入されてしまった。

「何だよお前、入ってくるなよ。今、誰かと話すような気分じゃねえんだ。」

拒絶しています、と言外でも訴えながら軽く睨みつけるが、そのままずかずかと部屋の奥まで入ってくる。

「お前の都合なんて知るかよ。俺はお前の湿っぽさを笑いに来てやったんだ。そのうちカビでもはえるんじゃないのか?」


俺を小馬鹿にしたように笑って、勝手に椅子に腰かける。
俺の不機嫌さなんてお構いなしだ。

まあ、いつもこいつとは事あるごとに衝突し、お互い隙あらば弱みを握って笑ってやろうとしているのだから、当然と言えば当然か。

バブルなんかは「毎回どうでもいいことで争ってるけど、ホント仲良いね。迷惑だからよそでやって?」とか言っているが、俺は認めない。

あれはバブルなりの嫌がらせだ。


「何も言い返さないとか、湿っぽすぎるだろ。まあ、そしたらコケでも生えてハゲが治るかもな!」
「馬鹿が。水気が多すぎると逆にコケは育たない。」
「やっと口開いたかと思ったら、ツッコミそこかよ!」


…考え事をしていたら、つい間違った方向に話を進めてしまった。

とにかく早くクイックを追い出す方向に話を持っていかなくてはいけない。


「俺が任務でミスしたの知ってるんだろ?俺の準備不足だよ。」
「ああ、準備不足はお前が悪いな!」

ドアの脇の壁にもたれ、クイックから顔を背けてミスの内容を話す。中身がわかれば気がすんで、すぐに帰るだろう。どうせ今クイックはにやにや笑いを浮かべているはずだ。

「そんなん知ってんだよ。メタルに呼ばれたけど言い訳もねえから、何も言わなかった。…もうこれでいいだろ?帰れよ。」
「…お前、話聞いてなかっただろ?」
「……は?」

さっきより低くなったクイックの声に、視線を戻すと、真剣な表情をしたクイックがいた。

「メタルの話聞いてなかったのかよ。アホか。」

声には心なしか、呆れがにじみでている。

「メタルは今回の失敗くらい気にしてない。逆に自分の能力不足だと責任感じてるらしい。」

クイックは、ふと溜息をつき一瞬足元を見つめ、そしてこちらを睨むように見て言葉を続ける。

「お前と話終わった後のメタルに会ったんだよ。お前を一方的に説教するわけじゃなく、反省を元に次の策を練りたかったけど、何も言おうとしなかったって。リーダー失格だ、って少し自棄になりそうだったぞ。」

クイックのいつもとは違う真剣な口ぶりに気圧され、口を開くことができない。
視線を漂わせながら、沈黙を保っていると、空気がだんだんと重みをもってくるかのようだ。しかし、クイックはその重みをも撥ね退けた。

「お前さ、自分のどこ間違ってたかわかってんなら何か言えよ!いつも黙って湿っぽい面して”俺はわかってるから、考えてるから”って。そーゆーの気に食わねえ。自分が悪いと思うなら謝れ!変えたいとこあんなら主張しろ!動かないとわかんねーことのが多いんじゃねえの?」

驚いた。
高速でいっきにまくしたてて、すっと力の抜けたクイックをみて、俺もやっと口を開けるようになる。

「……お前ってホント直球なのな。ちょっと傷つくぞソレ。」
「そ、そうなのか…。それは悪かった。ごめん。」

こいつは謝り方まで直球らしい。
さっきまですごい勢いがあったのに、突然ばつが悪そうな顔になるので、笑いがこみあげてきた。

「いーって。まあお前、部屋帰れよ。」
「おい、ちょ…まだ話は終わってないだろうが!」
「これからメタルのとこ行って話してくるんだよ。邪魔すんな。」

鳩が豆鉄砲をくらったような顔、とはこういうのをいうのか。
クイックは一瞬ひどい間抜け面をしていたが、一転嬉しそうに笑う。

「おう、モタモタしてねーで行って来いハゲ。」
「うっせ。」

その笑顔を直視して、なんだか恥ずかしくなってきて、クイックから顔をそむけて急いで部屋をでた。
なぜだろう…心なしかコアが熱い。

ああ、俺もあいつ見習って素直に謝ってくるか…。

直進するしか能がないようなスピード狂に学ぶことがあったとは。
それに…、あいつはあんな表情もするのか…。

回路をかけめぐる不思議に新鮮な感覚を楽しみながら、メタルのこもっているであろう研究室への道を急いだ。



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